芝しごと・積算温度追跡マップ ver1.0 正式公開
- Growth and Progress

- 2月16日
- 読了時間: 3分
昨年7月に公開した「グリーンキーパーのための積算温度追跡マップ(ver0.92)」を大幅に改良し、このたび「芝しごと・積算温度追跡マップ」ver1.0として正式に公開いたしました。
【アプリURL】
アプリの概要
本アプリは、積算温度に基づいて害虫・雑草・病害の成長や発生を予測し、天気予報の気圧配置図のような形式でマップ上に表示するものです。
今回のアップデートでは、これまでの「静止画表示」から「アニメーション表示」へと進化させました。昨年1月からの推移を時系列で確認できるため、「いつ頃リスクが高まるのか」という予測がより直感的に行えるようになっています。

対象項目と基準温度
本アプリで採用している基準温度等の設定は以下の通りです。
種類 | 基準温度 | 説明 | |
害虫 | シバツトガ | 10℃ | 年3世代。幼虫の食害に注意。第2世代、第3世代以降のピーク予測。 |
害虫 | スジキリヨトウ | 10℃ | 年3〜4回発生。3齢以降の食害が甚大。幼虫活動期を予測。 |
害虫 | タマナヤガ | 5.6℃ | ベントグリーンの天敵。夜間の円形状食害に注意。 |
害虫 | マメコガネ | 10℃ | 年1回発生。幼虫は根を、成虫は葉を食害。羽化時期を予測。 |
雑草 | スズメノカタビラ | -5.6℃ | 出穂・開花時期を予測。種子を落とさせる前の防除が肝心。 |
病害 | ダラースポット | 13℃ | 高麗芝での発生を想定。菌糸の確認や窒素管理の目安に。 |
アップデート機能
旧バージョンでは「昨日の時点」の静止画表示のみでしたが、「リスクが迫ってくる感覚が掴みづらい」という課題がありました。
そこで、「昨年1年間の推移 + 今年の現在までの推移」を連続したアニメーションとして再生できるようにしました。
予測のしやすさ: 昨年の発生時期と比較することで、今年の対策タイミングを計りやすくなります。
直感的な操作: 再生・一時停止、巻き戻し・先送りボタンで、気になる時期を詳しく確認できます。
データ出典: NASA POWERの無料APIより、0.5度刻みのメッシュデータを取得・補完して使用しています。
開発の背景
このアプリの着想源は、ミシガン州立大学(MSU)の「GDD Tracker」です。
GDD Tracker(ミシガン州立大学)

日本版の登場を長年待ち望んでいましたが、どこからもリリースされる気配がなかったため、「それなら自分で作ってしまおう」と思い立ったのがきっかけです。
運用についてのお願い(協力者募集)
現在は無料のPaaS(Render.com / Neon)で運用しているため、15分間アクセスがないとサーバーがスリープ状態に入ります。再起動には30秒ほどかかりますので、下記起動画面が表示された場合はそのまま少々お待ちください。

常時起動のご協力: 月額約2,000円程度の維持費がかかるため、バナー広告の出稿などでご支援いただける方がいらっしゃれば幸いです。🙏🙇
運営の引き継ぎ: もし本サービスを公的に運用したいという企業・団体様がいらっしゃれば、ソースコードを無償提供いたします。ぜひご連絡ください。
追記:ジョセフ・バーガス博士を偲んで
今回の開発にあたり調査を進める中で、芝草科学の世界的権威であるジョセフ・バーガス博士(ミシガン州立大学)が2024年にお亡くなりになっていたことを知りました。
かつて来日された際、私は博士の講演を聴く機会に恵まれました。コカ・コーラを豪快に飲みながら解説する姿が非常に格好良く、質疑応答でGDD Trackerの基準日について質問させていただいたことは、今でも大切な思い出です。
博士の多大なる功績に敬意を表するとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。



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