芝しごと・施肥設計ナビ
- Growth and Progress

- 2月12日
- 読了時間: 3分
更新日:2月13日
冬の土壌分析から、1年の施肥を設計する
― GP連動型・春重点設計アプリを公開しました ―
芝管理において、施肥は「作業」ではなく「設計」です。
しかし実際には、
なんとなく春に多め
夏は様子を見ながら
秋は回復目的で少し
年間合計は感覚値
という運用が少なくありません。
今回公開したアプリは、この「感覚」を、数式とロジックに置き換えるためのものです。
このアプリの前提
本アプリは、
❄ 冬に実施した土壌分析を基準に🌱 次年度1年間の施肥設計を行う
という思想で設計されています。
なぜ冬なのか。
生育が停止している
土壌養分が安定している
前年の施肥履歴が整理されている
つまり、年間設計の起点として最も合理的だからです。
GP(Growth Potential)を使う理由
施肥は本来、芝が「使える」窒素量に合わせて行うべきです。
そのために本アプリでは、GP(Growth Potential)という概念を採用しています。
GPとは、気温に基づいて芝の生育可能性を 0〜1 で表した指標です。
緯度から仮想年間気温カーブ(正弦波近似)を生成し、そこから寒地型・暖地型それぞれのGPを算出します。
つまり、
地域差を反映し
年間の温度変化を取り込み
生育に応じた配分を行う
という設計です。

春重点施肥を、曖昧にしない
「春に多めに施肥する」
多くのゴルフ場で実践されている管理手法ですが、その定義は曖昧です。
本アプリでは、GPが一定値を超えた期間を“春期”と定義し、
春重点50%(おすすめ)
春重点70%
春重点30%
GP完全準拠
から選択できるようにしました。
感覚ではなく、基準を持った春重点 です。
WOS(ウインターオーバーシード)にも対応
WOS期間は、
暖地型
寒地型
の生育が入れ替わる特殊な時期です。
本アプリでは、
温度に応じて寄与率を滑らかに変化させるモデル
を採用し、
単純平均ではなく、温度依存の合成GPを用いています。
これにより、
張替
移行期
混播
にも対応可能です。
出力は“実務で使える形”
設計結果は
月別GP
配分係数
N / P / K
kg/ha と g/㎡ の両単位
年間合計付き
でCSV・Excel出力可能です。
さらに、URL共有で同条件を再現可能という機能も実装しました。
設計を共有し、議論し、検証できる形になっています。

このアプリは、何を目指しているのか
それは、「施肥を説明できる状態」にすることです。
なぜこの量なのか。なぜこの月なのか。なぜ春に重点なのか。
感覚ではなく、ロジックとして説明できる。
それが芝管理の未来だと考えています。
最後に
このアプリは完成ではありません。しかし、思想としては完成しています。
もしあなたが
冬の土壌分析を活かしきれていない
春重点を言語化できていない
GPという概念を使ってみたい
と感じているなら、
ぜひ一度触ってみてください。
施肥は、作業ではなく設計です。
これまで私が開発したWebアプリ同様、無料Paas"Render.com"を使用しているため、15分間非アクティブが続くと自動でスリープ(停止)。起動に最大30秒の遅延が発生し、起動中下記のような画面が表示されますが、バグではありませんのでご注意ください!

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